726(神亀3)年10月10日に、聖武天皇のお伴で明石に赴いた山部赤人が、まぐろ漁を称えた歌を詠んだとされる内容が『万葉集』に記載されていることにちなんで、日本かつお・まぐろ漁業協同組合連合会が記念日に制定しております。
古くから日本人に親しまれているまぐろは
- 大トロ
- 中トロ
- トロ
の人気部以外も美味しく食べることができることから、まぐろの様々な活用法などが紹介されております。
ちなみに、まぐろは者口を開けて行うエラ呼吸で水から酸素を取り込むんでいるため、窒息死を防ぐために常にいろんな海流を泳ぎ続けていることから
回遊魚の代表格とされております。
そのため、どこの海にもいる(≒有る)魚という意味合いから
鮪(まぐろ)
の字が充てられたとされております。
日本人とマグロ
日本人は古くからマグロを食用とし、縄文時代の貝塚からマグロの骨が出土している。『古事記』『万葉集』にも「シビ」の名で記述されており、「大魚(おふを)よし」は「鮪」の枕詞。
江戸の世相を記した随筆『慶長見聞集』ではこれを「しびと呼ぶ声の響、死日と聞えて不吉なり」とするなど、その扱いはいいものとはいえなかった。これは鮮度を保つ方法が無く、腐敗しやすいことが原因である。かつては魚介類の鮮度を保つには、水槽で生かしたまま流通させる方法があったが、マグロの大きさではそれが不可能であった。また干魚として乾燥させる方法もあるが、マグロの場合は食べるに困るほど身が固くなる(カツオの場合は、乾燥させた上で熟成させ、鰹節として利用したが、マグロはその大きさから、そういった目的では使われなかった)。唯一の方法は塩漬にする事だが、マグロの場合は食味がかなり落ちたため、下魚とされ、最下層の庶民の食べ物だった。
江戸時代中期から調味料として醤油が普及した。これにより、マグロの身を醤油漬けにするという新たな保存方法が生まれ、「ヅケ」と呼ばれ、握り寿司のネタとして使われ出した。
近代以降は冷蔵技術が進歩した事から、赤身の部分の生食が普及したが、第二次世界大戦前までは大衆魚であった。北大路魯山人は「マグロそのものが下手物であって、一流の食通を満足させるものではない」と評していた。脂身の部分である「トロ」は特に腐敗しやすいことから、(魚を好んで食べると思われがちな)猫もまたいで通る「猫またぎ」とも揶揄されるほどの不人気で、もっぱら缶詰などの加工用だった。冷凍保存技術の進歩と生活の洋風化に伴う味覚の濃厚化で、1960年代以降は生食用に珍重される部位となった。なお、マグロの品質が低下しない冷凍温度帯は-30℃以下であり、実際の流通上では-50℃の超低温冷蔵庫に保管する。なお、一旦解凍したマグロを再凍結すると組織が破壊され、非常に質が劣化する。再解凍後にはドリップ(旨味成分等を多量に含んだ汁)が流れ出すなどして風味も落ちてしまう。
1995年の統計では、世界のマグロ漁獲量191万tに対し、日本の消費量は71万t。そのうち60万tを刺身・寿司等の生食で消費している。加工品では「ツナ」もしくは「シーチキン」(商標名)と呼ばれるサラダオイル漬けの缶詰が多い。
日本の各都道府県庁所在地での家計調査によると、一世帯当たりのマグロの購入量は年々減少している。消費率はマグロ水揚げ日本一の静岡県および隣接する山梨県、関東地方が上位を占める。一方で西日本の数値は軒並み低く、食文化の相違がみられる。
2019年1月5日、豊洲市場で青森県大間産のクロマグロ(大間まぐろ、278キログラム)が3億3360万円の史上最高値で落札された。近年の史上最高値更新は、2001年に青森県大間産2020万円(202キログラム)、2011年に北海道戸井産(2004年までは戸井村および戸井町、それ以降は函館市戸井町)3249万円(342キログラム)、2012年に青森県大間産5649万円(269キログラム)、2013年に青森県大間産1億5540万円(222キログラム)となっていた。
和歌山県の「県の魚」に指定されている。
マグロの体温は水温よりも高い
水温よりも高い体温をもっているマグロ。高い体温を維持しているおかげで筋肉活動が活発となり、俊敏な動きが出来ると言われています。
ただ、稚魚のころは体温が低いため、産卵の際は暖かい南の海で行わなければいけないそうです。
太平洋を2カ月で渡る
マグロは1日に100kmの距離を泳ぎ、2カ月で太平洋を渡って九州からアメリカまで移動することができます。
(なぜアメリカまで行くのかは、まだ解明されていないそうです)
“マグロは止まったら死ぬ”は都市伝説だった!
マグロについて有名なのが「止まると死ぬ」という説。他の魚と違い自力でエラが動かせないため、海水を排出することができないマグロは、泳ぎ続けることで発生する水流を利用してエラから海水を排出し、体内に酸素を取り入れています。この呼吸法を元に「止まると死ぬ」という説が論じられるようになりました。
ですが、実際にマグロが止まって死んでしまったところを見た人はおらず、夜間になると速度を落とし休息してる姿も確認されているため、泳ぐのを止めてもすぐに死んでしまうということはないそうです。
寿司職人によるマグロの仕込みから握りまで〜How To Make Tuna Sushi〜