国際赤十字・赤新月社連盟、世界献血団体連盟、国際輸血学会が2004年(平成16年)に制定。国際デーの一つ。英語表記は「World Blood Donor Day」。
日付はABO式血液型を発見した病理学者カール・ラントシュタイナー(1868~1943年)の誕生日から。ラントシュタイナーは、かつての国家オーストリア=ハンガリー帝国の生まれで、1900年(明治33年)にABO式血液型を発見した。なお、ラントシュタイナーが発見したのはAB型以外の3つであり、論文の発表時点ではA型・B型・C型としていた。この発見により、1930年(昭和5年)にノーベル生理学・医学賞を受賞している。
A型、B型、AB型、O型の由来
血液の中には赤血球が含まれておりますが、その赤血球の表面には250種以上の分子が付着しております。かなり大雑把な表現ではありますが、その付着している分子は『抗原』と呼ばれております。
カール・ラントシュタイナー博士は、抗原がいくつかの特徴を生み出している
ことを突き止めることに成功し、カール・ラントシュタイナー博士自身の血液が発している特徴を『A抗原』と名付けました。
次に、A抗原とは異なる種類の特徴を発している抗原をB抗原と名付けます。さらに、何も特徴を発していない抗原を『C抗原』としました。
ここから
- A型
:A抗原を発現する遺伝子 - B型
:B抗原を発現する遺伝子 - C型
:何も発現しない遺伝子
と区別されるようになりました。
また、その後、A抗原とB抗原の特徴を併せ持つ
AB抗原
が新たに発見されたことから、AB型が加えられました。
O型の名の由来
A型、B型、AB型とも、それぞれの特徴ある抗原を発現する分子
なのに対し、C型は何も抗原を発現しないことが特徴の分子だったことから、「0ゼロ」型に変更した方がいいのでは…?との意見が研究者の間で出始めます。このことを論文で発表した際に、
A型、B型、AB型、0型
と並んで表記された「0ゼロ」を、アルファベットの「Oオー」に読み間違えたことからOオー型と呼ばれるようになったとの説が有力で、他にも「0」は「無」であり、「無」または「〜無い」という意味のドイツ語
ohne
の頭文字を取って「O型」とした
という説があります。