1809(文化6)年9月23日、イギリスのフレデリック・バーソロミュー・フォルシュ氏が金属製の軸内にインクを貯蔵できる筆記具を考案し、特許を取得したことにちなんで制定された記念日。
羽ペンが用いられていた当時、物を書く際にインクを付けずに使えるペンはとても画期的とされ、
fountain pen
:泉のペン
stylographic pen
:鉛筆画法のペン
など、いろいろな呼び方で呼ばれておりました。
また、1884(明治17)年頃に日本に伝わったとされる万年筆は、商品名をつける際に、
STEP.1
泉のようにインクが湧き出るペン
商品の印象
STEP.2
長く使えるペン
イメージ
STEP.3
万年使える筆
長く使える ≒ 万年
から
万年筆
という名前になったとされております。
万年筆について
万年筆のインクをペン軸の内部に保持できるのは毛細管現象によるもので、溝の入ったペン芯を通じてインクが持続的に出るようになっている。インクの保持には、インクカートリッジを用いたもの、各種の方法でインクを吸入するものがある。
万年筆はペンとともに1960年代頃まで、手紙やはがき、公文書など改ざん不能な文書を書くための筆記具として主流であったが、徐々にボールペンに取って代わられ、1970年代に公文書へのボールペンの使用が可能になり、万年筆は事務用・実用筆記具としてはあまり利用されなくなった。しかし、万年筆の希少性・独自性が見直され、趣味の高級文具として人気が高い。
筆記具としての特徴
万年筆はそれ以前のつけペンと比べ、インクを内蔵して携帯性を備えた点で画期的であった。しかしこの特徴はボールペン(1940年代-)やサインペン(1960年代-)が登場して以降は特別ではない。現代ではメンテナンス不要で万人に扱いやすいボールペンが一般に普及し、筆記具の多様化も進み、その中で万年筆は、長年使い続けられる個人用の筆記具として、また手紙やフォーマルな場面に適した筆記具として、またステータスシンボルやコレクションの対象として位置付けられている。2016年には国立歴史民俗博物館(千葉県佐倉市)で企画展示「万年筆の生活誌」が開催された。
1980年代以降は高級品が中心となったが、2000年代以降の日本では、高品質な低価格品の登場やインク色の多様性などを要因として、若年層にも広まっている。
万年筆は金属製のつけペンと同様に、インクの伝う毛細管である切り割りを備えた金属製のペン先を用いている。そのため、低筆圧で筆記でき、ペン先の設計により様々な筆跡や書き味が得られる。使い続けることでペン先に使用者特有の癖が付くため、貸し借りには向かないが、本人に馴染んだ書き味になってゆく。筆跡に余分なインクが残りやすいため、これを吸い取るブロッターが利用されることもある。
インクを補充しながら長年使われるため、定期的な洗浄といったメンテナンスを必要とするが、ペン先の接触部分(ペンポイント)に耐摩耗性の高いイリドスミン合金が使用されるなど長寿命に設計され、好みのインクを入れて使用できる。高級品を中心に、ペン先に耐腐食性や弾力のある金を用いたり、様々な工芸装飾を施したり、手作業で製造・調整されたものも少なくなく、既製品のほか特注品も作られる。メーカーや店舗によっては、ペン先の調整や修理といったアフターサービスも提供される。
水性ボールペンやサインペンにおいても同様のことであるが、液体の水性インクを用いるため、ペン先の乾燥に弱く、紙によっては筆跡が滲みやすく、極端な温度・気圧変動や衝撃によってインクが漏れる場合もある。
Custom Namiki Falcon Resin Fountain Pen HD
[万年筆]PILOT Justus95 F-flex ”酔夢“ ~無名の万年筆調整師