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11月24日今日は何の日?:鰹節の日

投稿日:

【いい(11)ふ(2)し(4)】の語呂合わせにちなんで、鰹節のトップメーカー・ヤマキ株式会社が11月24日に記念日を制定しております。

現在多くの鰹節で使用されている

燻乾製法

を考案したのは、漁民だった角屋甚太郎(かどやじんたろう)氏で、同氏は食べ物の保存方法が難しかった江戸時代に、

鰹を燻いぶして水分を取り除き、良質なかつお節カビ(=菌)を付着させることで、悪カビの発生を防ぐ手法を見出しました。

燻乾製法は当時から大変重宝され、日本独自の出汁文化の原点と見る向きもあります。

また、鰹節の燻乾製法を考案した角屋甚太郎氏の功績を讃え、同氏の忌日となる10月28日は

お出しの日

として記念日に制定されております。

 

鰹節の歴史

燻乾法以前

カツオ自体は古くから日本人の食用となっており、縄文時代前期にはすでに食べられていた形跡がある(青森県八戸市の一王寺貝塚など)。5世紀頃には干しカツオが作られていたとみられるが、これらは現在の鰹節とはかなり異なったものであったようだ(記録によるといくつかの製法があったようだが、干物に近いものであったと思われる)。

宮下章が、『鰹節考』の中で「カツオほど古代人が貴重視したものはない。(中略)米食中心の食事が形成されて以来、カツオの煎汁だけが特に選ばれ、大豆製の発酵調味料と肩を並べていた」と述べている。

飛鳥時代(6世紀末-710年)の701年には大宝律令・賦役令により、この干しカツオなど(製法が異なる「堅魚」「煮堅魚」「堅魚煎汁」に分類されている)が献納品として指定される。うち「堅魚」は、伊豆・駿河・志摩・相模・安房・紀伊・阿波・土佐・豊後・日向から献納されることとなった。

現在の鰹節に比較的近いものが出現するのは室町時代(1338年以降)である。1489年のものとされる『四条流庖丁書』の中に「花鰹」の文字があり、これはカツオ産品を削ったものと考えられる。

 

燻乾法の確立

江戸時代に、紀州印南浦(現和歌山県日高郡印南町)の角屋甚太郎という人物が燻製で魚肉中の水分を除去する燻乾法(別名焙乾法)を考案し、現在の荒節に近いものが作られるようになった。焙乾法で作られた鰹節は熊野節(くまのぶし)として人気を呼び、土佐藩は藩を挙げて熊野節の製法を導入したという。

大坂・江戸などの鰹節の消費地から遠い土佐ではカビの発生に悩まされたが、逆にカビを利用して乾燥させる方法が考案された。この改良土佐節は大坂や江戸までの長期輸送はもちろん、消費地での長期保存にも耐えることができたばかりか味もよいと評判を呼び、土佐節の全盛期を迎える。改良土佐節は燻乾法を土佐に伝えた甚太郎の故郷に教えた以外は土佐藩の秘伝とされたが、印南浦の土佐与一(とさのよいち)という人物が安永10年(1781年)に安房へ、享和元年(1801年)に伊豆へ製法を広めてしまったほか、別の人物が薩摩にも伝えてしまい、のちに土佐節・薩摩節・伊豆節が三大名産品と呼ばれるようになる。

江戸期には国内での海運が盛んになり、九州や四国などの鰹節も江戸に運ばれるようになり、土佐(高知)の「清水節」、薩摩の「屋久島節」などを大関とする鰹節の番付表が作成された。

 

伝統的製法

  1. 生切り – カツオを解体する。頭部、内臓を取り除き、三枚におろして形を整える。
  2. 釜立て – 籠に入れて、釜で100分前後煮る。沸騰すると身が傷つくので、煮立たせないように慎重な温度管理を要する(現在は多くが自動化されている)。副産物の煮汁は風味調味料の原材料に使われる。
  3. 骨抜き – 取り出した後に冷まし、水中もしくはそのままカツオの鱗を剥ぎ、脂肪や骨の除去を行う。この段階ではまだ柔らかく、生利節(生節とも)としてそのまま食材に使うことができる。
  4. 焙乾 – 身に傷があれば、余った頭部や中落ちの身をペースト状にしてすり込み、補修した後、燻蒸して乾燥させる。ナラやシイなどの木を用いる。必要に応じて幾度か繰り返す。この工程を途中まで行った物が「さつま節」、終えた物が「荒節」で、荒節はいわゆる「花かつお」の原料となる。
  5. 天日干しカビ付け – 表面を削って汚れを除いて(裸節)から、水分を落とし、天日干しで乾燥させる。その後純粋培養したカツオブシカビを噴霧し、閉め切った室に入れ、カビを繁殖させ熟成させる。このカビによって身のタンパク質が分解され、うま味成分のイノシン酸やビタミン類が生成される。
  6. カビが繁殖したらこれを削り落とし、5の工程を繰り返す。

工程5→6の繰り返しで、最終的に水分が失われて硬い銘木のように硬くなり、カビも付かなくなる。重量は加工前のカツオの20%以下となり、鰹節(枯節本枯節)の完成となる。良質の鰹節どうしをぶつけると、「キンキン」と金属(もしくは硬い銘木)同士を叩いたような乾いた音を発し、割れるとルビーに似た透明感のある、濃い赤色の断面が現れる。完成までの期間はさつま節が1週間程度、荒節が1か月程度、枯節が数か月以上である。本枯節では2年以上の長期熟成のものもある。

 

製法

サバ科のカツオを材料とし、魚体から頭、鰭、腹皮と呼ばれる腹部の脂肪の多い部分を切り落とし、三枚以上におろし、「節」(ふし)と呼ばれる舟形に整形してから加工された物を指して鰹節と言う。

鰹を三枚におろしたものを亀節、三枚から背と腹におろしたものを本節、本節の中でも背側を使ったものを雄節(または背節)、腹側を使ったものを雌節(または腹節)という。

鰹の死後、熟成する段階で自己消化で核酸より生成されたイノシン酸は、これ以後の化学反応を経て腐敗を防ぐために酵素の活性を失うべく、高温の熱湯に漬ける「煮熟(しゃじゅく)」をすることにより、イノシン酸が固定される。煮熟の過程で湧出されたエキスも回収されて市販の製品に利用される。

加工工程の差異によって、鰹を茹で干したのみの生利節(なまりぶし)、それを燻製にしたさつま節荒節(あらぶし)、荒節にカビを付けることにより水分を抜きながら熟成させる工程を繰り返した本節枯節(かれぶし)・本枯節(ほんかれぶし)・仕上げ節がある。鰹節という呼称は燻製法ができる江戸時代以前にすでに用いられており、上記のような各種のものを総じて呼ぶ事もある。

カビを生やした枯節には、うま味成分やビタミン類が他の鰹節より多く含まれ、高級品として扱われている。血合いをそのままにしたものと除いたもの(血合い抜き)があり、用途にもよるが後者の方が繊細で上品な味になるため高級品とされる。

日本では江戸時代の昔より鰹節の製造に使われてきた手火山式と呼ばれる特有の工法がある。手火山式とは、生切りした鰹をセイロに乗せた後、薪を使い高温に燻煙させて作る工程をいう。手火山式は原料の劣化が少なく香ばしさが生まれ、美味しい鰹節に仕上がるのが特徴であるが、近年では製造工程上の手間とコストの削減のため、急造庫などの設備を使った製造が主流になりつつある。

 

 

かつお節ができるまで

 

 

 

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なぐ:50代のおじさんです。
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