1861年の5月17日、イギリスで世界初のパック旅行が行われた。
労働者委員会が企画し、旅行業者であるトーマス・クック(Thomas Cook、1808~1892年)が手配した労働者一行のツアーが、この日、ロンドン・ブリッジ駅からパリに向けて出発し、これが世界初のパック旅行となった。以降、さまざまなパックが組まれて団体旅行が一般的となった。
パック旅行(パックツアー、パッケージツアー)とは、旅行会社が企画・計画し、募集する旅行のことで、宿泊・交通・食事などの料金がセットになっている団体旅行のこと。日本の旅行業法上は「募集型企画旅行」という用語が用いられる。
パック旅行は、旅行費が割安になること、添乗員・ガイドが同行すること、観光名所を効率よく周遊できることなどが利点として挙げられる。また、法律上、旅行業者が旅程管理、旅程保証、特別保障の3つの責任を負うことになっているため、その点において個人の手配旅行に比べると安心できる。
パッケージツアーとは
旅行業者が主催して、一般の人から参加者を募り、運送・宿泊・観光の料金を一括して集めておこなう旅行商品のことである。
旅行業者から見れば、出発地(集合場所)から帰着地(解散場所)までの全旅程を”管理”する形で提供する商品の一種という位置づけになる。
団体旅行は必ずしもパッケージツアーとは限らない(会社が主催する職場旅行など)。また、旅行市場の市場調査では旅行の形態は団体旅行と個人旅行に分けられるが、JTBF旅行実態調査などでは「個人で実施する観光旅行」は個人旅行に分類されるため、個人で旅行会社のパック旅行(パッケージツアー)に参加する場合には個人旅行として把握される。パッケージツアーを利用する団体旅行を団体ツアー、パッケージツアーを利用する個人旅行を個人ツアーという。
日本のパッケージツアー
日本の旅行業法上は「募集型企画旅行」という用語が用いられ、同用語は旅行契約書などで用いられている。
旅行業者がパンフレットやインターネットサイトなどで宣伝して旅行者を募集しているので、それを見た一般人が旅行代理店へ行き、説明を受け、旅行契約書に署名をし、パンフレットなどに記載されていた代金を現金やカードなどで一括して払う。
あとは、指定された日時・場所に集合場所に行き、他の一般の旅行者とともに集団となり、旅行業者の従業員の指示にしたがって行程表(スケジュール)どおりに移動・宿泊・観光を行い、解散場所で解散することになる。
ただし、実施条件として申込者の下限数があらかじめ設定されていてそれが注意書きなどで説明されていることがあり、申込者数がその数を極端に下回ると、旅行は実施されなくなることがある。すでに支払った代金は返金はされるが、申込者から見ると、予定がすっかり狂ってしまうことになるのである程度注意をする必要がある。
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