東京都千代田区一ツ橋に本社を置き、少年漫画『ONE PIECE』を連載する『週刊少年ジャンプ』の発行元である株式会社集英社が制定。
日付は漫画『ONE PIECE』の連載開始日である1997年(平成9年)7月22日にちなむ。
尾田栄一郎(おだ えいいちろう)原作の『ONE PIECE』は、日本の漫画の最高発行部数など数々の記録を持つ国民的漫画である。その連載20周年を記念するとともに、作品の魅力をさらに多くの人に伝えることが目的。記念日は2017年(平成29年)に一般社団法人・日本記念日協会により認定・登録された。
ONE PIECEについて
『ONE PIECE』は、海賊王を夢見る少年モンキー・D・ルフィを主人公とする、「ひとつなぎの大秘宝(ワンピース)」を巡る海洋冒険ロマンを描いた作品である。夢への冒険・仲間たちとの友情といったテーマを前面に掲げ、バトルやギャグシーン、感動エピソードをメインとする少年漫画の王道を行く物語として人気を博している。
2015年(平成27年)6月15日、「最も多く発行された単一作家によるコミックシリーズ」としてギネス世界記録に認定された。単行本の国内累計発行部数は2017年(平成29年)10月時点で、3億6000万部を突破している。2018年(平成30年)6月時点で、単行本は第89巻まで刊行されており、『週刊少年ジャンプ』歴代作品の中では『こちら葛飾区亀有公園前派出所』(1976~2016年)に次ぐ長期連載となっている。
1999年(平成11年)よりTVアニメーション放送が開始された。以来、常に高い人気を誇るロングシリーズとなり、2018年(平成30年)にはついに900話を突破した。また、2010年(平成22年)以降、多くの企業とのコラボ企画が実施され、全国各地で様々なイベントが開催されている。
作風
成功も失敗も自分の実力次第という考えのもと、尾田は担当や読者からのアイデアは基本的に受け付けていない。作中の群衆シーン、動物、煙、雲、海など「生きて動く物」はアシスタントに任せず、全て尾田自身が描いている。また、『ONE PIECE』は少年のものであるべきと考え、「作中で恋愛を描かない」「殺人や死亡シーンをなるべく描かない」「戦いの後には仲間たちとの楽しい宴が始まる」といった制約を設けていると語っている。
尾田は絵を表現手段と考えており、キャラが喋っている時は、必ず口を開けるようにしている。また、絵に対しては「雑でもいいからとにかく伝える」「伝えられなきゃ描く意味がない」という考えを持っている。ルフィには心理描写が一切無く、思ったことは必ず口に出すようにしている(必ず吹き出しでセリフにしている)。男性の一人称には、「オレ」「俺」はほぼ使わず、ひらがなの「おれ」で表記している。尾田は読者からの「なぜ、『おれ』とひらがなで表記するのか」という質問に、「『おれ』という文字にこそ信念を感じるのです」「説明は難しいけど、僕は『おれ』と書きたいし、他の文字で書きたくないんです。心意気です」と述べている。なお、麦わらの一味には「殺す」という言葉を極力使わせないようにしている。「ぶっ飛ばす」や「倒す」などという表現にして、使用するのは極力ギャグの時や敵キャラだけに留めている。尾田はこの理由について、連載初期に故郷の祖母から「あんまり人を殺すとかいう言葉を使うといけないぞ」と注意されたことと、実際に尾田自身が友人や知り合いの死を経験し、本当に良くない言葉だと思うようになったためと述べている。各キャラクターの感謝やお礼の言葉は最もストレートな「ありがとう」で統一している。
ルフィ達のことは「麦わらの一味」という呼称しか使わないと最初から決めている。読者にはルフィ達のことをどう呼んでもらっても構わないとのこと。実際にアニメやゲームなどでは「麦わら海賊団」「ルフィ海賊団」の呼称も使われている。
効果音として、描き文字の「どん!」「ドドン!」「どーん」などが多用されている。
特徴・小ネタ
- 本作のジャンプ本誌でのカラーページの構成は他の作品と異なっており、アラバスタ編以降は漫画部分が描かれず、基本的に扉絵のみがカラーで掲載されている。但し一部番外編においてはカラーで漫画が描かれていた。長期休載を経て連載を再開した2010年44号では3ページにわたってカラーで漫画が描かれた。
- ジャンプ・コミックスでは単行本一冊につき9話収録されるが、本作ではほとんどの巻で一冊につき10話ないし11話収録されている。作者はその理由について「どうしても特定の話まで入れたいというストーリーへのこだわり」ならびに「読者へのサービス」としている。
- 第233話(25巻収録)の扉絵は、漫画仲間しんがぎんへの追悼の意味で絵以外の部分が黒く塗られている。
- 第519話(53巻収録)の扉絵は、絵以外の部分にトーンが貼られている(作者が敬愛している漫画『ドラゴンボール』が全519話であるため)。
- 第766話(77巻収録)の扉絵は、この回が収録されたジャンプ2014年50号で最終回となった『NARUTO -ナルト-』の作者岸本斉史への隠しメッセージが送られている。
- 第839話(84巻収録)の扉絵は、この回が収録されたジャンプ2016年42号で最終回となった『こちら葛飾区亀有公園前派出所』に対するリスペクトの意味で、主人公である両津勘吉の手配書にまゆげがかかれている。
- 作中に隠れキャラクターとして登場しているパンダマンは、作者が『ジャンプ』で一番好きな作品としている漫画『キン肉マン』の超人募集に応募した際に誕生させたキャラクターであり、実際に『キン肉マン 77の謎』に掲載されている。ゲームソフト『キン肉マンII世 新世代超人VS伝説超人』には隠しキャラクターとしてゲスト出演している。
- ジャンプ編集部では、基本的に1作品を1人で担当することが普通だが、本作は仕事量が多すぎるため、2009年ごろから連載の編集作業をする漫画担当と、映画・アニメ・イベント・グッズなどの窓口をするメディア担当の二頭体制になっている。
- 海賊にありがちな「眼帯の海賊」を登場させていないが、物語の終盤に一度だけ登場するという。
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