- 下駄の寸法を表わすのに
「七寸七分」
など「7」がよく使われること - 下駄で歩いた跡が
「二二」
に見えること
を合わせて、全国木製はきもの業組合連合会が7月22日に記念日を制定。
夏休みなどのイベントごとが増えてくる時期でもあり、浴衣に合わせて下駄を履く機会も増えることから、
日本の伝統的な履物である下駄の良さを見直してもらい、より親しんでもらうことが提唱されております。
下駄の歴史と呼称
足の保護や水田・湿地での沈み込みを防ぐため使われたとみられる木版が、弥生時代の登呂遺跡(静岡県)からも出土している。同様な履物は20世紀まで使われ続けた地域があり、「田下駄」と呼ばれた。近代に洋靴が普及するまで、貴人が履いた沓(くつ)よりも、庶民は草履と下駄を多く用いた。通常は二本である歯の隙間が土や石による凹凸の抵抗を和らげ、ぬかるみの泥や人・獣の排泄物による着物の汚れを防ぐ機能があった。江戸時代前期の1684年頃から、歯が低い「駒下駄」が普及した。1940年代からゴム製の履き物が登場し売り上げが落ち始めたが、大東亜戦争後も1960年代までは、洋服に下駄履きで遊ぶ男児は珍しくなく、現代でも下駄を好む人はいる。
呼び名の成立は戦国時代と推測される。それ以前は「足下(あしした)」を意味する「アシダ」と呼称され、漢字は「足駄」など様々な字があてられていた。「アシダ」は上履き・下履きを問わなかったが、これを下履きに限定した語が「下駄」である(「駄」はアシダの略)。
下駄の構造
日本には緒を用いる履物として、足を乗せる部分に木の台を用いる下駄、草や樹皮などの柔らかい材料を用いる草履(ぞうり)、緒が踵まで覆い足から離れないように踵の後ろで結ぶ草鞋(わらじ)の3つがある。下駄は中国及び朝鮮半島にもあるが、日本語の下駄にあたる言葉はなく、木靴まで含めて木履という。
人の足を載せる部分を台という。現代では、材は主に桐、杉が使われる。暖かい地方より寒い地方のほうが年輪が細かくなり、見た目に美しいため、東北地方の桐材は高級とされる(糸柾目と称す)。特に会津の桐材は下駄の台としての評価が高い。杉では神代杉と大分県日田市の日田杉が有名。
台の下に付けるのが歯で、通常は前後2個だが、1個のもの、3個のものもある。一つの木から台と歯を作るものを、連歯下駄(俗称くりぬき)、別に作った歯を台に取り付けるのを差し歯下駄という。歯が一本の「一本歯下駄(高下駄)」は、天狗や修験者が履くイメージが強い。そのため、山での修行に使うとも言われる。「舟形」あるいは「右近」と呼ばれる、歯が無いものもある。
歯の材は樫、欅、朴(ほお)など。特に朴は樹種の中では高硬度で歩行時の摩耗が比較的少なく、下駄の寿命が長く、重宝された。『朴歯の下駄』という題名の小説や、バンカラ学生が履くのは朴歯の下駄、という時代もあった。また、磨耗した歯を入れ替える商売も存在した。
台には3つの穴を穿つ。前に1つ、後ろに左右並んで2つ。これを眼という。後ろの眼の位置は地域によって異なり、関東では歯の前、関西では歯の後ろが一般的である。
眼に通す紐を、緒または鼻緒という。鼻緒はもと、緒の先端部の足指がかかるところを意味したが、今では緒の全体を指すようになった。緒の材質は様々で、古くは麻、棕櫚、稲藁、竹の皮、蔓、革などを用い、多くの場合これを布で覆って仕上げた。色とりどりの鼻緒があることから「花緒」とも書く。
履くだけで健康になる下駄の10個の健康効果
- 足を締め付けない。
- 通気性が良いので、水虫の予防になる。
- 身体の姿勢を矯正する。
- 首の反射区が刺激され、首のこり解消。
- 頭部の反射区が刺激され、認知症予防。
- 土踏まずの刺激で胃腸の働きを調える。
- 体の疲れを取り除く
- 内蔵の働きをよくする
- イライラを和らげる
- 鼻緒を挟む指の運動、足の裏が直接木の台に触れることにより足の裏のツポが刺激されるなど、血液の循環を末梢から促進し、足の筋肉の使用と相まって脳の働きを良くします。
下駄は、外反拇趾、偏平足などにも効果的
外反拇趾の治療に効果があることは よく知られていますが、これは足の指を鼻緒に通す事や靴のように指を不自然に絞めつけない事から効果が高いのだそうです。
また偏平足にも効果がありますが、これもやはり
足の裏全体に体重がかかる事で土踏まずが形成される為です。