大阪府多獲性魚有効利用検討会(大阪おさかな健康食品協議会)が1985年(昭和60年)に制定。
日付は「い(1)わ(0)し(4)」と読む語呂合わせから。安くて美味しくて栄養豊富なイワシをPRすること、また、豊かな海を愛しはぐくむ心を育て、水産資源の有効利用について理解を深めてもらうことが目的。この検討会は、全国でも有数のイワシ漁獲量を誇る大阪湾域をひかえた大阪府が、学識経験者、魚業・加工・流通の関係者を集めて開いたものである。
イワシについて
イワシ(鰯)は、狭義には魚類ニシン目ニシン亜目の複数種の小魚の総称である。日本でイワシといえば、ニシン科のマイワシとウルメイワシ、カタクチイワシ科のカタクチイワシ計3種を指す。英語のアンチョビ(anchovy)はカタクチイワシ科の魚を指す。
海水魚で、沿岸性の回遊魚である。遊泳能力が高く、群れで行動する。全長は成魚で10~30cmほど。プランクトン食で、微小な歯がある。体は細長く、断面は円筒形ないしやや側扁(縦長)。背が青く、腹が白い。赤身の青魚である。鱗が剥がれやすい。
名前の由来には諸説あるが、水から出すとすぐに弱って死んでしまう魚であることの「よわし」が「いわし」となった説がある。これは魚へんに「弱」と書く漢字の由来でもある。他にも、貴族の食べ物ではない卑(いや)しい魚という意味で「いやし」から「いわし」になったとする説もある。
体に良い栄養素を多く含み、刺身・塩焼き・天ぷら・煮物・干物から加工食品まで幅広く利用されている。稚魚や幼魚はちりめんじゃこ(しらす干し)・釜あげ(釜あげしらす)・煮干しの材料になる。食用以外にも魚油の採取、養殖魚や家畜の飼料、肥料などの用途がある。
イワシの健康効果・効能
イワシに含まれる豊富な栄養素とは?
イワシには
・不飽和脂肪酸(EPAやDHA)
・ビタミンB2
・カルシウム
・ビタミンA
・ビタミンB6
・ビタミン E
・たんぱく質
・鉄
といった栄養素が豊富に含まれています。
DHAとEPAって何?
DHAとはドコサヘキサエン酸の、EPAはエイコサペンタエン酸の略称で、どちらも美容・健康効果が高いことで注目されているオメガ3系高度不飽和脂肪酸です。そして、どちらも体内で作ることができず食品から摂る必要がある「必須脂肪酸」の一種です。
このDHAやEPAは、主にお魚に多く含まれています。
DHAとEPAがそれぞれ多めにバランスよく含まれており、カルシウムも非常に豊富なイワシは、じゅうぶん以下にご紹介するような健康効果があると言えます。
DHAやEPAで脳を活性化!
イワシ油を与えたマウスとパーム油を与えたマウスに何度も迷路を脱出させ、どちらのマウスが迷路をより早く脱出できるかを実験しました。
イワシ油を与えられていたマウスの方が、早く迷路を脱出できるようになるという結果となり、イワシが学習効果を促進することが分かりました。
この学習効果の元となっているのが、先ほどから何度も出てきているDHAやEPA。
特にDHAは、脳やその神経細胞に多く存在し、脳の働きを活性化したり維持したりする作用があります。
その結果、記憶力、集中力、学習能力などが向上すると考えられており、イワシを食べると頭が良くなるというのは、こういうわけだったんです。
DHAやEPAが生活習慣病も防ぐ!
イワシにたくさん含まれるDHAやEPAには、記憶力や学習能力アップの他にも
- 血液サラサラ効果
- 脂肪燃焼効果
- コレステロール値改善効果
- 中性脂肪を低下させる効果
こんなに多くの健康効果があると言われています。一言でいうならば、生活習慣病を予防できるというわけですね。
EPAの血液サラサラ効果はスゴイ!
特にEPAには、高い血液サラサラ効果があり、血栓ができるのを予防してくれます。その結果、高血圧や脳梗塞などといった生活習慣病を防ぐ効果が期待できるのです。
イワシに含まれるDHAやEPAが、頭だけでなく内臓脂肪や血管のコレステロールまでもスッキリさせてくれるというわけですね!
イワシペプチドとは?
ペプチドという言葉は、健康に強い興味のある方ならきっと耳にしたことがあるはず。大豆ペプチドやミルクペプチドなど、それぞれの元になっている飲食物の名前が頭についていたりします。
ペプチドとは、たんぱく質を分解してできたもので、たんぱく質とアミノ酸の中間くらいの構造です。
たんぱく質そのものよりも分解されている分、体内への吸収に優れています。また、アミノ酸よりもサイズが大きく、血管中にとどまる時間が長いため、その効果を長時間得ることができます。
元となる食材によってペプチドの効果も違いますが、イワシペプチドの場合は、次にご紹介するように、血圧を下げる効果があると言われています。
イワシペプチドはサプリメントが効果的
血圧を正常にすることを目的にしてイワシを食べようとしている方には、ひとつご注意いただきたい点があります。
それは、イワシをそのまま食べても、大きな効果は期待できないということ。
イワシペプチドの中のバリルチロシンというものに血圧を下げる効果があるため、それをじゅうぶんに得るには、イワシのたんぱく質がペプチドにまで分解されている必要があるんです。
前章でご紹介したとおり、EPAにも血圧を下げる効果はあり、これは普通にイワシを食べるだけでも摂取できるのですが、イワシペプチドでさらなる降圧効果を得たいという方は、サプリメントなどでイワシペプチドを効率よく摂ることをオススメいたします。
イワシが苦手だという方も、「頭も脂肪もスッキリできるなら、ちょっと食べてみようかな」という気分になれたでしょうか。
脂肪やコレステロール、高血圧が気になっている方はもちろんのこと、そうでないにしても記憶力アップや学習効果は誰にとってもうれしいもの。
イワシを丸ごと食べても良し。ちりめんじゃこやオイルサーディンで、ちょっとおしゃれに食べるのも良し。
あなたなりの食べ方で、ぜひ賢く健康な毎日を手に入れてください。
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