1971年11月20日にリリースされた…はっぴいえんどの『風街ろまん』
どうも、なぐです。今日は「はっぴいえんど」のお話…一般的には彼等こそが日本語ロックの夜明け…みたいな言い方をされてますが…この「日本語」でロックをやるという面だけにフォーカスしてしまうと…彼等の本当の素晴らしさが薄れてしまう様な気がしています…。
細野晴臣が中心メンバーとして1969年に結成されたバンド『エイプリル・フール』を前身として以後の『ヴァレンタイン・ブルー』を経て1970年に細野晴臣、大瀧詠一、松本隆、鈴木茂の4人によって『はっぴいえんど』が結成された。確かに当時はアメリカやイギリスのバンドの様な本格的なロックをやるバンドは他にまだなかったと思います。しかも、日本語でロックをやろうなんてバンドはなかったと思います。
そんな彼等が1971年11月20日にリリースしたのが、後に日本のロック史上に名盤として名を刻むことになるアルバム『風街ろまん』です。このアルバムに対して「日本語ロックの金字塔」みたいな言い方をされると思うんですけど…私は個人的にはあまり好きではありません。
そんな、ちっぽけな「縛り」でくくられるような…チンケなアルバムじゃありません。
そこに存在するのは、細野晴臣、大瀧詠一、松本隆、鈴木茂の4人音楽に対する瑞々しい感性のきらめきをぎゅっと詰め込んだ様なアルバムだったからです。
確かに洋楽と言われるアメリカやイギリスの音楽の影響下にはあると思いますが、でも、そこにはそれらを超えた若きミュージシャンの感性のきらめきが音の一粒一粒にキラキラと輝いているのです。とにかく、4人の素晴らしい感性を持ったミュージシャンが同じ時代に生まれ、ひとつのバンドとして活動した…という奇跡の結晶なんだと思います。そして、何より素晴らしいのは、彼等4人はそのきらめく感性を「音」として「音楽」として、表現出来る素晴らしい音楽性を持っていたということ…。これにつきると思います。そういう意味ではビートルズの4人とイメージがダブル部分もあります。
日本語という意味では松本隆氏の書く時にシニカルでリリカルな日本語独自の表現が当時の若者にとって衝撃的過ぎたからだったせいなのじゃないかなぁぁ…と。とにかく新鮮な体験だったのだと思います。
卓越した音楽性と文学性が若い感性のきらめきをそのままにレコード盤に刻み込まれた名盤…それが『風街ろまん』だと思います。
毎朝のルーティンワークの夜明け前の早朝のウォーキングの時に久しぶり『風街ろまん』が聴きたくなって…このアルバムを聴きながら歩きました…。
夜明け前の青紫の闇の向こうに午前5時の『風をあつめて』が胸にしみたのでした…。
A-風面
1 抱きしめたい(作詞:松本隆/作曲:大滝詠一)
2 空いろのくれよん(作詞:松本隆/作曲:大滝詠一)
3 風をあつめて(作詞:松本隆/作曲:細野晴臣)
4 暗闇坂むささび変化(作詞:松本隆/作曲:細野晴臣)
5 はいからはくち(作詞:松本隆/作曲:大滝詠一)
6 はいからびゅーちふる(作詞:多羅尾伴内/作曲:多羅尾伴内)
B-街面
1 夏なんです(作詞:松本隆/作曲:細野晴臣)
2 花いちもんめ(作詞:松本隆/作曲:鈴木茂)
3 あしたてんきになあれ(作詞:松本隆/作曲:細野晴臣)
4 颱風(作詞:大滝詠一/作曲:大滝詠一)
5 春らんまん(作詞:松本隆/作曲:大滝詠一)
6 愛餓を(作詞:松本隆/作曲:大滝詠一)
2020.02.29 なぐ